言語の本質
ことばはどう生まれ、進化したか
今井むつみ 著, 秋田喜美 著
本書の意義 🌟
- 💡「記号接地問題」に新たな視点を提供
- 🔑オノマトペの重要性を学術的に再評価
- 🤝言語学・認知科学・発達心理学の知見を融合
- ⛰️「言語の本質」という根源的な問いに挑戦
はじめに 🤔
- 言語:日常的だが、謎多き存在
- 記号接地問題:ことばと身体経験の接続
- 言語の抽象性:例「アカ」も実は抽象的
- 本書の探究:オノマトペを鍵 🔑 として
第1章 オノマトペとは何か ① 🗣️
- 語源:ギリシャ語「名前を作る」
- 当初は「擬音語」のみを指す
- 現代的定義(ディンゲマンセ):
- 感覚イメージを写し取る
- 特徴的な形式(例:重複形)
- 新たに作り出せる(例:「ジュージャー」)
- 学術的には Ideophone とも
第1章 オノマトペとは何か ② 🎨
- 感覚イメージ中心のことば
- 「写し取る」= アイコン性
- 視覚アイコンとの違い:
- 音声(聴覚的)で一部分を写し取る
- 残りは「換喩」で補う(例:「ワンワン」→イヌ)
第2章 アイコン性 ① 🔊
- 単語の形:
- 重複形(ドキドキ):反復・継続
- 単一形(ドキッ):一回性
- 音象徴(音のアイコン性):
- 清濁(コロコロ vs ゴロゴロ):大きさ、重さ
- 母音(ア vs イ):大きさ(口腔サイズ、周波数)
- 子音(阻害音 vs 共鳴音):硬軟(マルマ vs タケテ)
第2章 アイコン性 ② 👶🧠
- 赤ちゃん・難聴者も音象徴を感知
- 発音・ジェスチャーでアイコン性増強
- 脳活動:
- 音象徴の言語差:
- 各言語の音韻体系に依存(例:ハ行バ行パ行)
- 文化的背景も影響
第3章 オノマトペは言語か 💬
- 結論:特殊性を持つが「言語」である
- 言語の十大原則と照合:
- ✔️ コミュニケーション機能、意味性、超越性
- ✔️ 継承性、習得可能性、生産性
- ✔️ 経済性、離散性
- ⚠️ 恣意性(アイコン性と共存)、二重性(構成音に意味)
- 🔗 言語進化・習得のミッシングリンクを埋める可能性
後半の探究 (4-7章) 🌱 EVOLUTION
- 👶 4章:子どもの言語習得 (オノマトペ編)
- ➡️ 5章:言語の進化
- 🔑 6章:子どもの言語習得 (アブダクション推論編)
- 🐒 7章:ヒトと動物を分かつもの
全体のまとめ:言語の本質 🌟
- オノマトペから始まる言語の核心への旅
- 記号接地問題への解答の試み
- 今井・秋田版「言語の大原則」:
- 🚀 アブダクション推論が言語と思考の進化を駆動
- 言語:身体と抽象が織りなす人間の本質